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水商売とマイナンバーの噂について「副業がバレる!?」「税金がかかる!?」など

一時期「マイナンバーで金の流れが丸裸に!」「副業で水商売やってることが会社にバレる!」「風俗店にマイナンバーって必要なの!」「税金をとられるようになる!」みたいな事が騒がれました。


そして散々騒がれた末に「住民税を普通徴収で~」「マイナンバーを提出する必要はない」「国は黙認(陰謀論)」的な、分かったような分からないようなフンワリした結論の記事の粗製乱造されました。


こうした記事がふんわりした結論にならざるを得ないのは、ただ一つ自称有識者が水商売や性風俗産業に遠慮して、この事実をハッキリ言えないからに他なりません。

それは…

 

副業バレも税金も、そもそもマイナンバーとは別次元の話である!

マイナンバーはあくまで行政効率化の話であり、それによって新たな税金が発生したり、新たに何かが記録されるわけでありません。


マイナンバー制度が成立する以前から、金の流れは丸裸であり、脱税してたり住民税を普通徴収にせず副業で水商売やってる方は会社にバレることがあります。


要するにコレは「マイナンバーで脱税してるのがバレちゃうよ」というだけの話であり、税金だの社会制度だのといった事とは全くの別問題です。


例えるなら、今までコンビニの万引きで生活してた方が「防犯カメラをつけられたら、今まで通り万引き出来なくなってしまう!」と騒いでるようなものです。


では、マイナンバーで何故「脱税がバレる」と言われているのでしょうか?
それについては、こんな説明がよくなされます。

 

マイナンバーを役所に提出するから脱税が云々…は半分本当、半分嘘

「企業は誰に幾ら払ったかを税務署に提出する義務があり、この提出する書類を『法定調書』というんだけど、それにマイナンバーを記すようになるから税務署は金の流れが分かるようになるんだ」
このような説明は、半分本当、半分嘘…というより説明不足です。


そもそも法定調書には個人を特定出来るような情報を記載することが求められますので、マイナンバーなんぞなくても金の流れは丸裸であり、脱税もバレます。


そして当然ですが、マイナンバー制度を始めたから法定調書を提出する義務が出来たわけではありません。
マイナンバー制度が始まるずっと前から、法定調書を提出する義務はあります。


では、何故水商売でマイナンバーが騒がれるのでしょうか?


これを「副業バレも税金も、そもそもマイナンバーとは別次元の話である!」という点を踏まえたうえで説明していきます。

 

理由1・法定調書の誤魔化しが効かなくなる

キャバクラで多い手法ですが、法定調書に存在しない人の名前と住所を書き、それにより税務署を惑わせキャバ嬢の脱税を誤魔化すというやり方があります。


これがマイナンバー導入前は、国税はいちいち基本四情報と呼ばれる「名前」「性別」「住所」「生年月日」を確認して、市役所等に問い合わせコレを確認する必要があったのですが、この確認作業がマイナンバーでスムーズに行えるようになります。


国民一人一人に振られたユニークなIDであるマイナンバーを参照することで、法定調書に記載された方の実在を調べることが容易になり、また「名前」「性別」「住所」「生年月日」等から逆引き的にマイナンバーを(住基ネットワーク等から)探すことで、書類上にしか存在しない方の炙り出しも容易になります。

マイナンバーを提出しなければ、行政機関はその人のマイナンバーが分からない!と誤解してる人がいますが、行政機関はマイナンバーを付番した自治体や管理するネットワーク、マイナンバーとセットになった情報等を参照することで、容易に逆引きが可能です。マイナンバー提出拒否は、行政機関の最初の照合が少し手間になる程度で全く意味はありません。


要するに法定調書にデタラメな人物を記載したら、すぐに発覚するような仕組みになるのです。


これにより店が本人に報酬を払いつつ、書類上は別人として税務署に報告する不正が「発覚しやすく」なります。(今までも全く発覚しなかったわけではないです)


(また大村大次郎や細名高司によるとキャバクラは「キャバ嬢には源泉徴収したといって報酬を幾らか引き、その金は俺のポケットに…」的な不正もよく行われるようです)

 

理由2・マイナンバーで様々な記録の照合がスムーズになる

これまでは国税ですら全国で統一された個人の番号等は存在せず(納税者番号は別)、各行政機関は個人にバラバラの番号をつけていました。


そのため従来の個人情報は国税職員は「名前」「性別」「住所」「生年月日」の基本四情報で照合かけざるを得ず、国税職員もいちいち調べたい人の基本四情報を引っ張りだしては、各地の税務署に照合をかけたり、市役所に電話して個人情報を確認したりしてました。


しかしマイナンバーを各行政機関の個人の番号に紐つけることにより、そんな大変な作業がある程度自動化され、各行政機関が所有してる個人情報の照合がスムーズになり、脱税等の不正が浮かび上がりやすくなります。


実は上記で説明した法定調書に限らず、日本国には金の流れを記録させる制度が無数にあり、例えばコンビニ収納は資金決済法で、古物売買は古物営業法で、怪しい奴との取引は犯罪収益移転防止法で…みたいな感じで金の流れを記録することを課しているのです。


そういった各行政機関が持ってる金の流れの記録と、個人の申告所得を照合すれば、例え店が税務署に提出する法定調書がいい加減でも「こいつ所得無いはずなのに、ソシャゲ廃人だ!」みたいな状況が浮かび上がります。


こういった照合作業を各行政機関が個人に振ってる番号同士を結び付けやすくして、スムーズに行えるようにしよう!という仕組みがマイナンバーになのです。


またマイナンバーは各行政機関が既に個人に振ってる番号同士を結び付けやすくするシステムですので、過去の脱税等も当然浮かび上がりやすくなります
(そもそもマイナンバーで新しく何かが記録されるわけではありません)

(またマイナンバー施行前の過去の脱税分も、当然追加徴税されます。何度も言いますが、マイナンバー制度と税制自体は全くの無関係です

 

理由3・店の脱税も明らかになる

一時期「風俗嬢はマイナンバーを風俗店に提出する必要があるか?」が少し話題になりました。


2016年6月13日に東京国税局西村さんに話を問い合わせたところ「所得税法204条1項第6号により源泉徴収が必要である」とハッキリ言われましたが、そもそも風俗店はそれ以前に


店自体が「国税に確定申告もしてなければ、開業届けも出してない」というパターンが多く、「法定調書?何のこっちゃ?」という風俗店も珍しくはないです。


マイナンバーや源泉徴収以前に、単純に税制自体を理解してない(名ばかり)経営者はウヨウヨ…過半数はいます。
上記は正確な統計をとったわけでも資料があるわけでもありませんが、現役嬢として確信を持って断言します。
(余談ですが、風俗店やキャバクラは通達204-3により客から貰ったプレゼントやチップ、裏オプ代等も源泉徴収の必要があるとのことです)


しかし理由2にある通り、マイナンバーで店の光熱費や通信費は誰名義で払っているのか?から始まり、経営者自身…引いては店の脱税も発覚しやすくなります。

(風俗嬢の脱税摘発→店の脱税発覚という事も充分に有り得ます)


また税務署に事業開始届を出した法人(法人とありますが、法人化してないものの、法人税を払う必要のある団体も同様です)は「法人番号」が振られますので、これと風営法による公安委員会の届出と照合すれば無申告の風俗店は丸わかりです。
(というか既に分かっているが、単にマンパワー不足で全部は摘発出来ないだけと思っています)


マイナンバーにより、こういう雑な店はより摘発される危険性が高まったと言えますし、摘発されれば当然そこで働く風俗嬢に幾ら払ったか?を店は国税に洗いざらい話して、資料を提出することになります。


*因みに法人番号がある店は、少なくとも無申告(国税に収益を全く報告してない)ということは無いと思いますので、店選びの参考材料の一つにはなるかと…。

で、水商売やってる人はどうすればいいの?

ちゃんと修正申告し、今までの脱税分を清算しましょう…以外の結論はないです。

脱税がバレた場合は延滞税というTUTAYAの延滞金のように、税金を払わなかった日数に応じて課せられる税金と、無申告加算税という本来払うはずだった税金の20%がペナルテティとして課せられ、更に「正確な申告漏れ金額が分かる資料がない」場合、推計課税という「正確な金額が分からない場合に、脱税ヤリ得にならないよう税務職員の判断で高めに申告漏れ所得を推計し、それに課税する」恐ろしい手段がとられる場合もあります。

 

しかし長々と書きましたが、結局マイナンバーは「今までも個人の金の流れは調査出来たけど、それが凄く楽になる」以上のモノではありません。


税制調査会国税審議会で何度も指摘されてますが、国税は「マンパワー不足により、脱税が明らかである全ての個人and法人の調査は行えない」というのが現状です。

この苦境がマイナンバーにより幾分か緩和されるのは確かなことですが、それでも「よっしゃー!これで全ての個人and法人の税務調査に回れるぜ!」となる事はないと思います。


また国税は同じく税務調査権限を持つ自治体にも、マイナンバーを通じて国税総合管理システムの情報を提供しますが、税務調査ノウハウのない&国税同様マンパワー不足の自治体が何処まで出来るか不明です。


これらの状況から考えて、確かに摘発率は上がるけど「摘発されなければ」感覚and/or理解不足で無申告を続ける店は多いんじゃないか?と予想してます。


そのため店は変な根拠を盾に風俗嬢に「確定申告必要ないよ!」と言うでしょうし、コレを読んで「よし!確定申告するぞ!」と決意した嬢も9割も、それを聞いて「やっぱ大丈夫じゃん」となってるような気がしなくも…。


とりあえず、最後に住民税から副業がバレるのを防ぐ方法を記して終わります。

 

これまで税金を払ってこなかった方は今すぐ税務署に行き修正申告をして下さい。


修正申告書B第一表にの右下に「給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択」という項目があります。

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この項目には「給与から差引き」と「自分で納付」の2通りのチェックがありますので「自分で納付」を○しましょう。
そうすれば、風俗の報酬は給与所得ではなく事業所得なので、副業の住民税の請求書は自宅に届きます。

 

何度も言いますが確定申告ではありません、修正申告です。
マイナンバーを契機に足を洗った方も過去に5年間税金を払ってない期間がありましたら、その期間を正直に申告し修正しましょう。


またここまでやっても市役所によっては会社に有難迷惑で住民税の通知を会社に送るさいに、通知書に会社以外所得をうけてるみねを記載する場合があるので、市役所にいきそれを確認し、場合によっては止めて貰いましょう。